【パンジーとビオラを挿し芽で増やす①】方法とコツを詳しく解説
おうちで植物が増やせるって聞いたんだけどホント?
そうだよ!ちょうどいま私もパンジーとビオラの挿し芽にチャレンジしているところなの。
面白そう!どんなふうにやるか教えて!
パンジーとビオラは、寂しくなりがちな冬のベランダやお庭を賑やかにしてくれる心強い存在。
ガーデニングが好きな人なら、一度は手にしたことがあるおなじみの植物ではないでしょうか。
今回は、そのパンジーとビオラの増やし方について私の挿し芽記録を交えながらお話していきます。
- パンジーとビオラの増やし方を知りたい人
- 挿し芽に最適な時期や苗を購入する適期を知りたい人
- 挿し芽の詳しい方法や管理の注意点を知りたい人
パンジーとビオラについて知っておきたいこと
パンジー、ビオラ、スミレの違い
パンジーとビオラは共にスミレ科スミレ属に分類される植物ですが、二つを分けているのは主に花の大きさです。
花の大きいもの(5㎝以上)がパンジー、小さめのもの(4㎝以下)がビオラです。
見た目が似ているスミレは同じくスミレ科の植物ですが、パンジー、ビオラとは何が違うのでしょうか?
スミレは「日本原産とする山野草の一種」であり、パンジーとビオラは「園芸用に品種改良された植物」という違いがあります。
- パンジー(スミレ科スミレ属)
野生のスミレを品種改良した5㎝から10㎝位の大きな花を咲かせる植物 - ビオラ (スミレ科スミレ属)
野生のスミレを品種改良した2㎝から4㎝位の小さな花を咲かせる植物 - スミレ (スミレ科スミレ属)
日本の野山や草原に自生する50種類以上ある山野草
パンジー、ビオラの苗はいつ買えばいいの?
パンジー、ビオラのポット苗はホームセンターや園芸店の店頭に10月初旬くらいから並び始めます。
秋に苗を植えれば、冬から春、そしてお手入れをすれば初夏までの長い期間、ずっと綺麗な花を咲かせてくれます。
販売価格は出回ったばかりの頃よりも12月から年末にかけて価格が下がっていく傾向がありますが、ちょっとお高めでも早く苗を購入するメリットはたくさんあります。
早めに苗を買うと半年以上お花が楽しめるね!
早い時期に苗を購入するメリット
①長く花を楽しめる
当たり前といえばそうですが、早めに苗を手に入れることで花を楽しむ期間が長くなります。
②早めに成長させて冬にたくさん花を咲かせることができる
まだ暖かい10月ですと苗が少しずつ成長し、本格的に冬を迎えるまで株を大きくすることができます。
株が大きくなると寒い冬にもたくさんのお花をつけてくれるので、花が少なくなる冬にも華やかなベランダやお庭を演出できます。
花の乏しい冬に、ベランダにビオラやパンジーの華やかな色彩があふれるのは嬉しいですね。
③挿し芽ができる
10月の初旬に購入した苗で挿し芽をすれば、12月の中頃にはある程度成長した苗を鉢や庭に定植することができます。
寒い時期に挿し芽にすると発根が難しく、秋や春よりも長い時間が必要になります。
④たくさんの種類から選べる
たくさんの色や大きさがあるパンジーとビオラですが、出回り始めた時期は目移りするほどたくさの種類が並び、自分の好みのものに出会える確率が高くなります。
パンジーとビオラの増やし方
植物の増やし方には「種まき」「挿し芽」「株分け」「接ぎ木」「取り木」「球根」と、いくつもの種類があります。
パンジーとビオラの場合は「種まき」と「挿し芽」で増やすことができます。
以下で「挿し芽」について詳しく解説していきます
挿し芽の時期
秋10月ごろと、春の3月ごろが適しています。
10月より遅くなると冬が来て気温が下がり根がしっかり張ることができませんし、春を過ぎ5月ともなりますとお花を楽しめる期間が短くなってしまいます。
挿し芽の方法を6つのステップで解説
挿し芽の詳しいやり方が知りたいな。
必要なものや、手順を細かく説明するから是非やってみてね。
準備するもの
- 鉢(ポリポット、スリット鉢、駄温鉢など)
- 挿し木用土(肥料の入っていない新しい土。市販の挿し芽用の土か赤玉土、バーミキュライトなど)
- ハサミ(よく切れる清潔なもの)
- 割り箸などの細い棒(挿し穂を土に挿す際に穴をあけるために使う)
- 発根促進剤(メネデールやルートンなど。なくても可
挿し芽の手順
若く元気なしっかりした茎を選びます。
5㎝くらいで茎を斜めにカットします。(給水面を広くとるため)
花や土に埋まる部分の葉はカットして取り除きます。
1時間ほど水揚げをしておきます。
水揚げの際にメネデールがあれば、100倍液につけるとよいです。
挿し芽用の土(市販の挿し芽の土、赤玉土、バーミキュライトなど)を鉢に入れて湿らせておきます。
用土に挿し穂を挿すために割りばしなどで穴をあけておきます。
その穴に切り口を傷つけないようにそっと挿し穂を挿し、穴をそっと土で軽く埋めます。
ルートンがある場合は切り口につけてから挿します。
直射日光が当たらない明るい日陰に置きます。
発根するまでは土が乾燥するのは厳禁です。
水やりのほかに霧吹きで土の表面を保湿したり、底面給水で水切れしないように管理するのも有効です。
ちょうどよい温度と湿度が保てば約3週間から1か月で発根します。
新しい葉がでて、少し茎を引っ張ってみて抵抗を感じるようなら発根しているサイン。
根を傷めないように鉢上げをして、栄養のある土に植え替えします。
挿し芽のコツと注意点
挿し芽のコツは「清潔さ」と「乾燥を防ぐ」ことです。
そのためにできることは以下の通りです。
- 挿し芽の用土は新しい清潔なものを準備する
- 挿し穂をとる際の刃物は切れ味の良いものを選び清潔にしておく
- 挿し穂の断面が傷つかないよう用土にあらかじめ穴をあけてから挿す
- 風が強く当たる場所、直射日光が当たる場所で管理しない
- 霧吹きで保湿したり底面給水で根が乾かないように管理する
下で紹介する記事は、実際に私が挿し芽をした記録です。
ちょっと難しいチャレンジ(挿し芽+夏越し)になりました。