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【パンジーとビオラを挿し芽で増やす④】果たして夏越しは成功したのか?結果を発表!

JUN

前回はちょうど根っこが出だところまでのお話だったよね。
そのころ梅雨に入って、それからどうなったの?

その後ぐんと蒸し暑くなって…どうなったか気になるよね。
果たして挿し芽の夏越しは成功したのか、今回は結果発表まで一気にいくね!

梅雨目前の2024年5月20日にスタートした、季節外れのパンジーとビオラの挿し芽チャレンジレポート、今回は最終回です。

季節外れの挿し芽にチャレンジしたきっかけについてはこちらの記事で具体的にお話していますので合わせて読んでみてください。

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また、挿し芽チャレンジをスタートした5月20日のレポートからチェックたいという方は下の記事から読んでみてください。

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この記事はこんな人におすすめ
  • 季節外れの挿し芽の生育の状態に興味がある人
  • ビオラやパンジーの挿し芽が夏越しできるか知りたい人

⑤2024年6月26日 梅雨入りで成長に黄信号⁈

前回の④2024年6月15日のレポートでは、スタート時52あった挿し芽のうち発根したものは32、発根率は61.5%だったことをお話しました。

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発根した32の挿し芽たちは梅雨入り後どうなったでしょうか…。

ちょうど挿し芽を発根を確認しポット上げをした時期とちょうど同じ頃、私が住んでいる地域は梅雨入りしました。

6月に入ると30度を超える日もちらほら出てきて、涼しい気候を好むパンジーやビオラにとって厳しい季節です。

この蒸し暑さの中、前回の④2024年6月15日のレポートから11日しか経っていませんが、その間に枯れてしまう挿し芽が続出。

6月15日にポット上げした32の挿し芽のうち、6月26日に残ったのはわずか17。

その中には黄色く萎びて瀕死状態のものも含まれていて、元気な挿し芽とそうでない挿し芽、状態の差が顕著になってきました。

黄色く萎びた原因としては、蒸し暑さだけでなくアブラムシの発生も大きな原因でした。

何とか挿し芽を守りたいと、しょっちゅう葉裏を確認してはアブラムシを発見すると指で取り去るのですが(気持ち悪い…)、体力が落ちている挿し芽を狙うようにアブラムシの集中攻撃が…そしてどんどん葉色が黄色くなっていくのです。

まだ弱々しい挿し芽にアブラムシ退治の消毒をしたり薬剤を使うことは憚られ、挿し芽の体力を消耗させないためにできることと言えば、アブラムシを手で取り除くことと花芽を全て摘み取ることぐらい。

何とか生き延びて…と祈るような気持ちでベランダの挿し芽を確認する日々でした。

挿し芽の夏越しは「蒸し暑さ」と「アブラムシ」、二つの巨大な敵に阻まれて想像以上に厳しい戦いとなりました。

⑥2024年7月24日 厳しい暑さを耐え忍ぶ挿し芽たち

前回の⑤2024年6月26日のレポートから約1か月。

私が住んでいる地域は7月18日ごろ梅雨明けし、最高気温が35度に迫る日も珍しくない猛暑がやってきました。

前回の6月26日の時点で残っていた17の挿し芽のうち、約一か月後の7月24日に生き残った挿し芽は8となり、半減しました…。

5月20日の挿し芽スタートの時は52あった挿し芽が2か月後にたった8つになるなんて…。

酷暑の中での無謀なチャレンジ、ある程度想像してはいたものの次々と枯れていく挿し芽を見るのはつらいものです。

生き残った挿し芽たちはひょろひょろと伸びては花芽をつけ、それを摘み取ることの繰り返し。
下葉が茶色く枯れてきているものもありますが、何とか元気に育っています。

この時点で生き残った挿し芽の花色に偏りがあることに気づきました。

いちばん大きく育っている白い丸い鉢の挿し芽たちは3つとも全てオレンジ、スリットポットの挿し芽はどれも少しずつ色は違うものの全てパープル系です。

薄いブルーやクリーム色など、淡い色のパンジーやビオラは全て枯れてしまいました。

ここで感じた「色によって性質や強さに違いがあるのでは?」という問いについては、後ほど解説したいと思います。

あと一か月半ほど、一番暑い時期を何とか乗り切ってくれたらと願うばかりです。

⑦2024年12月2日 夏越しは成功?それとも…

前回の⑥2024年7月24日のレポートから4か月ちょっとが経過しました。

暑さにかまけて写真を撮るのを忘れていたら、あっという間に4か月が経過してしまいました…。(途中のレポートが飛んでしまいスイマセン)

もうこの時期でしたら、夏越しに成功したかどうかの結果は出ているはずですよね。

結果はというと…

前回7月24日の時点で残っていた8つの挿し芽のうち、夏越しできたのは4株でした!

左の鉢には2つの株が植わっていますので、その分他より花数が多くなっています。

左の鉢には前回7月24日のレポートで「一番大きく育った」とお話していた挿し芽が植わっていて、当初この鉢に植わっていた3つの挿し芽は全て夏越しが成功しました!
秋にそのうちの1株を植え替えしたのが中央のオレンジの株です。

右は3つあったスリット鉢の一つ、パープルとイエローのミックスの挿し芽が夏越しできました。

5月20日にスタートした挿し芽は52、そのうち夏越しできたのは4つで、成功した確率は7.7%でした。

これだけの労力をかけたことを考えると、7.7%という数字は正直言って割に合わない結果だと言えるかもしれません。

もう一度やるか?と言われたらきっと答えはノーですが(笑)あまり前例のないことにチャレンジし、少ないながらも夏越しを成功させることができたので、私としては大満足です。

なぜ花色が濃い品種は強いのか?

結果的に夏越しに成功したのは、オレンジとパープル系の花色の濃い品種でした。

夏越しチャレンジをする途中で、ブルー系やクリーム系といった淡い色のパンジーやビオラは早々に脱落しくのを目にしていたので、「花色が濃い品種は性質的に強いのでは?」と思うようになりました。

実際に調べてみると、主に以下の2つの理由から花色の濃い品種は性質が強いことが分かりました。

  1. 色が濃い系統は原種に近いから
    パープルや赤紫、オレンジといった色が濃い系統は原種に近いものが多く、環境に適応する能力が高い。
    一方で白やクリーム、薄いブルーといった淡い色は本来原種にはない色で人為的に改良された品種であることから病気や環境によるストレスに弱い傾向がある。
  2. 色素(アントシアニン)を多く含むから
    濃い色を構成する紫や赤などの”アントシアニン”は植物にとっての「紫外線から身を守るための防護服」のような役目を果たす。
    この色素を多く含むことで、紫外線によるストレスに強くなり結果的に夏越しの成功率が高まったと言える。

⑧2025年4月25日 ベランダの様子

前回の⑦2024年12月2日のレポートで、夏越しが成功した4つの株をお見せしました。

年があけ春になり、その4つの株はどうなったでしょうか…。

左の画像は前回⑦2024年12月2日のレポートの一番左の株(挿し芽2つ分)、右の画像は同様に前回のレポートの中央と右の株(オレンジとパープルミックス)を使った寄せ植えです。

すくすくと育って、ベランダを華やかに彩ってくれています。

「パンジーとビオラの挿し芽夏越しチャレンジ」をスタートさせてから11か月がたちました。

こうやって元気にお花を咲かせてくれている様子を見ると、一年近くのチャレンジが報われた気持ちになります。

終わりに

画像は5月13日のベランダの様子です。

5月に入りベランダのバラが咲き始める一方で、画像左側のビオラたちは徒長気味…もうそろそろシーズン終盤です。

手塩にかけて夏越しさせたビオラが、こうやってほかの植物たちと共に咲き誇る風景を一年前の挿し芽チャレンジの時には想像できませんでした。

結果として今回の挿し芽の夏越し成功率は7.7%と決して高い確率とは言えませんが、⑦2024年12月2日のレポートのところでお話したように色が濃い系統の品種を選べば夏越しの確率はぐっと高まりますし、興味があればやってみる価値があるチャレンジだと思います。

挿し芽の詳しい方法とコツについては下の記事で詳しく解説していますので、挿し芽にチャレンジしたい方は是非参考にしてみてください。

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【パンジーとビオラを挿し芽で増やす①】方法とコツを詳しく解説
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また、今回の挿しチャレンジを最初からチェックしたい人は下の記事から読んでみてくださいね。

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ABOUT ME
JUN
JUN
ベランダを楽しむ人
ベランダガーデニングから始まり、
フェンス等のDIY、栽培したハーブを料理に、
ベランダカフェでひとり時間を楽しんだり…
ベランダの楽しみは広がるばかりです。

経験をもとに「ベランダで四季を楽しむコツ」を発信しています。

●ガーデニング歴約20年
●大学生と社会人の母
●インテリアコーディネーター資格を取得
→ハウスメーカーでインテリアコーディネーターとして働く
→ヴィンテージジュエリーショップ運営(現在)
●petit sweet ガーデニング(双葉社)に掲載されました
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